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驚愕!警告!【自称】内視鏡検査専門施設の乱立

院長

更新日:1月30日

ここでは最近急増している内視鏡専門施設の実態とその麻酔について記載しています。

どういう施設を選べばいいのか分かりにくいですよね。皆さんの参考になれば幸いです。

最近の内視鏡専門施設ではプロポフォールを使っている施設があります。


プロポフォールを使えば誰でも苦痛なく検査を行うことが出来ます。

深鎮静が可能だからです。


しかし、この薬は麻酔科医などが専任で監視し、人工呼吸器管理が

出来る体制で用いることとされています。


つい最近も内視鏡学会から注意喚起が改めて行われました。


これは一般的な開業医では使えません、と注意喚起されているものです。

世界的な有名人、マイケルジャクソンの死亡事故でも使われた薬剤で有名になりました。

また、最近では女子医大での死亡事故もありました。


スペシャリストの探し方はこちら

下剤を飲まない、少量の下剤で大腸内視鏡検査の

警告についてはこちら

内視鏡専門施設の進行大腸がん見逃しについてはこちら

​(綺麗なホームページと口コミ高評価は精査を)


さて、最近「内視鏡専門施設」が相次いで出来ています。

これ、単なる自称なんです。


自分で内視鏡検査専門施設と自分で書いているだけなんです。

誰かに認められたわけでも、審査を受けたわけでもありません。

あくまで【自称】内視鏡専門施設なのです。


自称ですから誰でも名乗ることがOKとなります。

だからこそちゃんと選ぶことが重要です。


これが、どうしたんだという位増えています。

ざっと見ても都内ですら十数か所内視鏡クリニックがあります。

同じコンサルタント会社が絡み綺麗なHPを作り、ほぼ全てが満点という

口コミで高評価をし、膨大な情報を書き込んで作りこんでいます。


綺麗なHPとグーグル口コミが高評価のことが多いようです。




これから内視鏡を受ける、その医者が専門家かどうか簡単に

見分ける方法が有ります。


1. 消化器内科医、内視鏡医として大学病院や有名大病院で少なくとも15年、

  出来れば20年は内視鏡を行ってきたかどうか。

2. 医者の持つ数字、腫瘍発見率(50%以上)、大腸内視鏡成功率などを

  公開しているかどうか。

3. 鎮静剤にプロポフォールを使っていないか。


追加. 胃のポリープを生検しているかどうか




1. 経歴チェック


最近の内視鏡専門施設を見てみると、その経歴は外科医、

救急医、一般内科医、家庭医などというのまで有ります。

最近は専門が細分化されていますので内視鏡医以外から専門家を探すのは

良く経歴をチェックしないと分かりにくいですね。


大学病院や大病院にいる医者が全員上手い訳では有りません。

しかし、本当の専門家はやはりこういう病院で長く所属して研鑽してきている

場合が多いのではないでしょうか。


大病院とはがんセンターや癌研、虎ノ門などの超有名病院が望ましいですね。


2. 医者の数字チェック


腺腫発見率(ADR)が非常に重要です。これが50%以上。

ポリープ切除術でも大体分かります。

ポリープ切除数÷大腸内視鏡検査数で出せばすぐに出ます。


ADRが50%以上、ポリープ切除率が60%以上の医者の検査をお勧めします。 



最近の内視鏡クリニックの特徴として


HPを綺麗に作りこむ。同じ業者に頼んでるのでしょうね。

24時間WEB予約と書いているところが多いですね。


そして、「内視鏡検査専門施設」か「日本トップレベル」かを選択。

最近では「癌研有明病院連携施設」などというものまで有ります。

これは癌研に紹介できるというだけでどこの施設でも可能です。


最近の特徴としてグーグルの口コミが驚くほど多く高評価です。

普通口コミは1ヶ月に2個程度なのですが、新規に立ち上げて短期間で多数の

満点の評価が付いているところが多い。不思議ですね。


この様な表現や口コミには余り意味がありませんよ、ということです。


さらにHP上では内視鏡に関する一般的な情報を大量に書き込む。


これらを見れば一般の方が奇麗なHPを見て、口コミが良いので行ってみようと

思うのも無理は有りません。


料理店やホテルなど自分で評価を下せるところは人が評価します。

しかし、内視鏡は見逃されていても患者さんには分かりません。

だからこそ、しっかりと選択することが重要です。



3. 鎮静剤にプロポフォールという薬剤を用いることに関して


卵アレルギーと書いています。

こういうところはプロポフォールを使っています。


最近内視鏡学会から改めて注意喚起が出ました。


世界的な有名人、マイケルジャクソンの死亡事故や、女子医大で死亡例が相次ぎご存じの方も多いでしょう。


これは麻酔科医などなしで使うことが出来ない薬剤です。

大学病院や大病院で麻酔科医などが側にいて内視鏡を行う時に使うものです。

また、人工呼吸管理ができる体制で用いるようにとされています。

(内視鏡学会の勧告)

とても一般的なクリニックレベルで使える薬剤では有りません。


プロポフォールを使っているのか聞くのが一番ですね。


プロポフォールの添付文書には

「本剤の使用に際しては,一般の全身麻酔剤と同様,麻酔開始より患者が完全に

覚醒するまで,麻酔技術に熟練した医師が,専任で患者の全身状態を注意深く

監視すること。」と書かれています。


麻酔技術に熟練した医師が専任で監視することです。

また内視鏡学会は人工呼吸管理ができる環境での使用を求めています。


プロポフォールは深鎮静になるので危険性が高いのでこういう注意喚起が

行われているのです。

その薬をわざわざ使う理由な何でしょうか。

深鎮静で患者さんを深く眠らせる理由はなんでしょうか。


慈恵医大内視鏡科は内視鏡の世界ではどういう存在でしょうか。

癌研、聖路加、虎ノ門といった日本を代表する病院の内視鏡部長を

輩出していることからもお判りいただけると思います。

全員僕の同僚です。


僕が診療部長時代、内視鏡の事故で裁判になった例など、裁判所から

鑑定を依頼されることもありました。

今でも医療裁判例に関する雑誌の監修を行っています。

色んな医療事故が集まってきます。


プロポフォールによる内視鏡の死亡事故は散発的に起きています。

そして、実際にそのような事故を起こしても同じ方法で開業している

医師も知っています。



最後に追加として胃のポリープに生検は必要なのか。


これは分かりやすいですね。

胃のポリープは基本放置です。(胃底腺ポリープのことです)

これを生検する、あるいは毎年やりましょう、という医者には

理由の確認が必要です。


胃のポリープとは通常の胃粘膜と同じ色の数ミリから大きくても

10mm程度のポリープです。

生検しただけでクリニックの収入は倍になります。

病理結果という組織検査の結果を必ず確認して下さい。

胃底腺ポリープと書いていて内視鏡でそのポリープが赤くなければ

どうして生検が必要だったのか確認して下さい。



殆どが生検も経過観察も不要です。



更に言えば、週刊誌などに名医として掲載されたと記事を張り付けているところも

有ります。これらは金さえ払えばだれでも名医として取り上げてくれるというものです。

僕の所にも週刊文春からテレビ局まで5万から200万までいろんな申し込みが有りますが、

全てお断りしています。

これ、お金を払って掲載しているものなのでステマ広告に該当しないのでしょうか。

お金を払っただけで名医と掲載され、それを宣伝するのはどうなのでしょう。




僕が出来ることは真実を伝えることで皆さんに注意をして頂く事です。

どうかHPが綺麗だから、専門と書いているから、トップレベルと書いている

からとの理由で選ぶのは考えてください。


内視鏡検査の見逃しは重大な結果に直結する、皆様の命を左右するものです。

だからこそ、慎重に選択して頂きたいのです。


しっかりとチェック比較して頂きたいと申し上げておきます。

どこで受けても同じだと考える方には何も申し上げる事は有りません。


ちゃんと見れば真実が必ず見えてきます。


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